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劇場版3D あたしンち 情熱のちょ〜超能力♪母 大暴走!のスコットのレビュー・感想・評価

1.9
前作の『映画あたしンち』が泣かせようとしすぎた演出のせいで、ストーリーは良かったのに低い評価をつけざるを得なかったこと、直接的な因果は無くともその次作であるこの作品がストーリーより3Dの演出のほうに宣伝を費やしていたこと、43分というやる気のない短さという点から期待感は低かったが、のちに劇場版クレヨンしんちゃんの中でも特に高い評価を獲得した『ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』という傑作を作り出した高橋渉さんが監督していると言うことで若干ワクワクしながら鑑賞。

うーん、もう少し長くて丁寧な造りならば前作以上のクオリティになったのではないだろうか。エスパーとなった母の葛藤がメインなのか、この作品においてとってつけたように描かれる家族愛がテーマなのか、43分という短さではどちらも描き切るなんてことは難しく、結果中途半端であまり印象に残らない作品となってしまった。

というかなんであたしンちの劇場版は、2作ともお母さんが悲惨な姿になるのだろう。前作同様、黒焦げになったお母さんが出てくるのだが、あのぐるぐるの線だけでテキトーに書いた画は本当にやめてくれ。ただただ気持ち悪くおぞましく、ギャグ漫画なのに絵が不気味すぎてここだけ笑えなくなってしまうし、痛々しすぎて見てられない...。

それと、永ちゃんの娘だか知らないけど、扱い大きくないですか?なんか豪華ゲスト感満々で登場してるし、エンドロールでも堂々出てくるけど、なんだかちょっと大人の事情が見えて嫌でしたよ。

あ、でも”情熱の赤いバラ”が劇場版で最高の役割(?)を果たしたのは、地味にファンには嬉しかったんじゃなかろうか。というかそれ以前に情熱の赤いバラってなんなんだよ、って話なんだけども。とりあえずアニメの方のあたしンちを一気見したくなりました。
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