こたつむり

マネーボールのこたつむりのレビュー・感想・評価

マネーボール(2011年製作の映画)
2.0
二死満塁の状況下、
本塁打ならば逆転サヨナラの期待がかかる中で、走者が思わず飛び出してしまって牽制死、というくらいにガッカリ感満載の作品。

昔、『ベストプレー野球』というゲームがありました。各選手の能力を自分で決めて、試合では監督として携わる、という内容でして、最初は1試合ずつ監督プレイを楽しむのですが、そのうちに面倒臭くなり、オートプレイで1シーズンを終わらせて、各選手の残した成績を見るのが楽しみになってくる…という変わったゲームでした。

そして。
僕はそのゲームに青春の一部を捧げた男であります。つまり、プロ野球の成績やデータが好きで好きで仕方がない男であります。そのあたりを詳しく書くと数行では収まらないので割愛いたしますが、本作はデータを主眼にした映画であるというのに、データ好きである僕の欲求を満たしてくれませんでした。

映画ですからね。
理屈(データ)を描写するのは難しいとは思いますけどね。それでも、「ああ、セイバーメトリクスってそういうデータなんだ。だから、勝ち進むことが出来たんだ」という目から鱗が落ちるようなものを見せてもらいたいのです。だって、それがこの映画の肝じゃないですか。弱者が強者になる、という話なのに、なぜ強者になれたのかという理由が無かったら何の説得力も持たないじゃないですか。

ということで。
僕にとっては残念な作品でありました。
ただ、ドラマ的な部分では良い評価を耳にすることもありますので、僕の感想はマイノリティ…しかも極北的な…なものとして捉えていただけると幸いです。
こたつむり

こたつむり