まさなつ

氷点のまさなつのレビュー・感想・評価

氷点(1966年製作の映画)
3.4
中学生の時に、この映画の原作者、三浦綾子の「塩狩峠」を読んで感動したのを思い出し、GYAO!にあったので鑑賞。小説は未読。

わぁ〜なんちゅうドロドロした話なん⁉︎

10話ぐらいの昼メロを、ギュッと90分に凝縮した感じ。

自分の子供を殺した男の娘を引き取り実の子として育てるって、なんだか胡散臭い気もするけど、原作者があの方なんで、キリスト教的なのか?原罪? きっと原作はもっと高尚なのかと思いますが、映画になると結構ベタな愛憎劇にみえます。それはそれで面白いですが、、。

疑念、嘘、裏切り、憎悪、嫉妬、復讐心、、、人が少なからずいだく、それらが全てが罪とは言えないが、ほんのボタンのかけ違いで翻弄され大きな悲劇へ繋がっていく、、何とも悲しい運命の皮肉。

連続ドラマ向きのように感じましたが、コンパクトにまとめていて観やすいです。その分、重厚さや深みは不足あり物足りなくは思います。どちらかと言うと、社会派のイメージが強い山本薩夫より、増村保造向きの映画ですが、、?

若尾文子の美しさは、今回は嫌らしさを引き立てます。コワ!
大楠道代は昔のアイドル顔で、最初気付きませんでした。津川雅彦は若い頃は硬派な男前でビックリ。
昔の映画を観るって、いろいろ発見があって楽しい。
まさなつ

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