赤足

世界最速のインディアンの赤足のレビュー・感想・評価

世界最速のインディアン(2005年製作の映画)
4.2
60歳を過ぎても夢を追い続けたバート・マンローとバイク“インディアン号”での奇跡のような大記録に挑戦した男の人生を描いた真実の物語。

基本、映画は雑食でファンタジー、ホラー、アクション、コメディ、SF、グロ、サスペンスまで何でもござれなのだが!やはり自分的に一番魂を震わせてくれるジャンルは人間賛歌やヒューマンドラマだという事を久しぶりに思い知らせてくれた作品である。

主役のアンソニー・ホプキンスはこれまで、ハンニバル・レクター博士で冷血なイメージが強かったが、この作品ではとにかく前向きで陽気かつクレイジーでパワフルなキャラを演じ、結構な持病を抱えながらも何があっても、弱音を吐かない姿や志を見ているうちにいつしか、応援してしまう不思議な魅力があり!

そんな人物だからなのか?ニュージーランドから目的地へ向かう道中の人々もみな、彼のことを助け親切にしてくれる!この手の話はみんな出会う人々が良い人っていうお決まりのテンプレとか言う人がいるかもしれないが、そんな野暮なこと考えていたらば、ナンセンスと教えてくれるのもこの作品の魅力でもあった。

特に主人公バート・マンローのセリフには所々に名言が散りばめられており

『夢を追わない人間は野菜と同じだ』

『リスクを恐れてはいかん。 それが人生のスパイスになる。 それが“生きる”ということだ』

『このマシンでスピードに挑む時は、5分が一生に勝る。 一生よりも充実した5分間だ』

『賭けるのは俺の命だ』

紆余曲折し運命の舞台に立つためにテスト走行するシーンは特に感極まってついつい泣いてしまった!そして爽快感あるラストもとても良かった。

見終わった後、あなたはちゃんと生きてる?っと問われているかのような作品で、希望が持てない人や夢、将来に不安を感じる全ての人におすすめ出来る作品だ。
赤足

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