佳子

12モンキーズの佳子のレビュー・感想・評価

12モンキーズ(1995年製作の映画)
3.7
ウィルスの蔓延で、人口の99パーセントが死滅し、生き延びた人々は劣悪な環境の地下で暮らしている。地上に調査に出たブルースウィルスが、廃墟と化したかつての大都会のビルの間でライオンが暮らすのを見るシーンがある。

東日本大震災からしばらく経ったある時、原発でゴーストタウンと化した街に、ダチョウが徘徊している写真を見た。

その瞬間この映画を思い出した。

人が生み出した廃墟。

あの大災害の後、福島では未だ終わりのない廃炉作業を続けている。
にもかかわらず、日本は結局原発を再稼働させた。

私達はいつだって、近い将来、自分達の生み出したなにかで世界が滅亡するのではないかと怯えている。
なぜなら人間は愚かだから。

そうならないように、地球を壊してしまわないように、いったい私達一人一人にできることは何なのだろう。
映画の最後に流れる「この素晴らしき世界」が、私達に考えることを突きつけてくる。
佳子

佳子