LEONkei

民族の祭典のLEONkeiのレビュー・感想・評価

民族の祭典(1938年製作の映画)
4.0
そして言いたいことは山ほど有るが、この御時世だから勘違いされる事は本意ではないので控え目に。

仮に映画が芸術だとして純粋に映像のみで価値判断すれば、この作品は技術的にも映像美としても素晴らしいドキュメンタリー映画と言える。

そもそも芸術とは宗教・歴史・国家(権力)・個人が持つ〝ある概念〟を具体的に形として与える表現方法に過ぎず、数万年前に洞窟の壁画に獣を描いた〝ある概念〟は芸術家の起源が刻まれた瞬間でもある。

そこで〝ある概念〟が〝ある概念〟を否定し抹殺して良いのかと言う概念が生まれ、概念と善悪とを取り違える既成概念に多くの人々は囚われる。

ミケランジェロもレオナルド・ダ・ヴィンチもパブロ・ピカソもモーツァルトもベートーヴェンも…、いずれ芸術家は〝ある概念〟に抹殺される運命にある。

そして本質的には同等のプロパガンダ映画は姿形を変え今も製作され続け、芸術や娯楽と言う名の下で観る者の脳裏に無意識のうちに侵食させる..★,
LEONkei

LEONkei