あおい

チャーリー・ウィルソンズ・ウォーのあおいのレビュー・感想・評価

2.8
冷戦を鎮めるためのもう1つの戦争…

トム・ハンクス主演の冷戦期ドラマ。ソ連によるアフガン侵攻の水面下で行われた、下院議員による武器密輸を描いた実話作品でもある。

◎ストーリー
下院議員のチャーリー・ウィルソンは酒と女とドラック好きのプレイボーイ。そんな彼がひょんなことから、赴いたパキスタンで見た現地の窮状。全てはアフガン侵攻を行ったソ連の仕業と考えたチャーリーは、CIAの助けを借りて、秘密裏の計画を始める…

夏の集中講義でおススメされた映画。事実に基づくものの、基本抑揚はなく、実話モノとして決して面白い映画ではなかった。でも、イスラエル問題の理解にはつながる。

結果戦争を止めることに貢献するとしても、公には行えないこともある。そして物事の裏と表をしっかり理解する必要があることも分かる。

当時は子どもたちを苦しめるソ連を倒すための兵士、今は米国に反抗する者たち。たとえ冷たい戦争であっても、戦争は次の戦争を呼ぶことになる。そういった皮肉も込められている。

ただ映像はあまりよろしくない。特に戦闘シーンはヒドイ。もはやそういったシーン導入しない方が良かったレベル。あとはアフガニスタンの現地人の人たちの描写が若干コミカル調で冷めた。パキスタンの子どもたちの描き方が良かっただけに残念。

プレイボーイのトム・ハンクス、大富豪のジュリア・ロバーツ、可愛い秘書のエイミー・アダムス、CIAのフィリップ・シーモア・ホフマン、さらにエミリー・ブラント。意外とキャスト豪華です。

映画として良作とは言い難く、このキャスティングあってのもの。事実を知り、研究の材料とかには最適かもしれない。
あおい

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