Momori

妻が結婚したのMomoriのネタバレレビュー・内容・結末

妻が結婚した(2008年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます


タイトル通り、
妻が別の人と結婚した。
夫の目線で3人の好きなものの共通点、サッカーを例えなどにうまく使って
見ていてとてもわかりやすかった。

ただ、映画の中で妻(イナ)がなにを考えているかをあまり直接的に描かれていないため、理解できるかできないかは別れるだろうなぁと思った。

また、あの女優さんじゃなければもっとただのアバズレ女感出てしまうのではないかと言うくらい、あの女優さんにしかできない表情とか愛嬌とかで素晴らしいなぁと思った。

葉っぱを渡すシーン、夫が妻のそうゆう性をわかっていても理解できず苦しむ姿、
イナの笑顔の裏の悲しみ、自分を守るためのくちびる…最後の夫2人が不思議な関係になるあの感じ、
すごくよかったです。
この題材でハッピーエンドにしてくれてありがとうと言う気持ちになりました。


ここからは考察と私の考え方と合わせてメモです。


-どうして、イナは変わらずに色々な人を愛せるのか。

色々な人の魅力に気づきやすい、
好かれることが多いから自分も相手を好きになりたいと思うことが多い、
同じ時間を共有する相手と最高に楽しい、嬉しい、悲しい、全部全力で過ごしていたい。
けれど、
1人の人をずっと愛せる自信もないし、
私といるより幸せな人が相手にできた時に、同情や名残惜しさで離れられなくならないように(または、愛以外の感情が増えすぎた愛情に嫌気が差さないように)、
愛憎に飲み込まれて本来の姿を見失わないように、
相手を愛してるからこそ相手の思想や道徳を尊重して、自分を守る方法、やりたいことと折り合いを見つけようと考えていたい。

好きな人たちと一緒に住みたいって言うのはとても素敵なことだと私は思っている。
なんなら私の好きな人は好きな人と仲良くなれるはずだとも思ってしまう。


2人を同じように愛しているわけではなくて、違うから好きで、
言葉でまどわされがちだけど、愛というのはひとつの感情、もはや感情なのかもさだかではなくて、色々な愛が存在するし、
一つのものに捧げるよりも、たくさんの愛を持っていたほうが色々なことに気づける気がする。
そこに体の関係とか生物学的なことはあまり重要じゃなくて、(というかそれはコントロールできるからもはや愛ではない)
だから、体の関係やそれらを理由にされた束縛とか嫉妬とかは、自分が相手のペットになったかのように、ただの躾みたいなものに感じてしまう。窮屈だし、こんなとこに閉じ込めるなんて私の幸せをなんだと思ってるんだという気持ちになるのかな…なんて思う。

世間体や人類の歴史の中で言われている愛の形は人間にとって合理的になってしまっている気がする。
自分なりに愛するってことをちゃんと考えてほしい。
そうゆうきっかけになる映画だなぁと思った。


ほんと、私のことを愛してるなら、
理解しなくていい、だから嘘をつかないであなたといる時は全てをあげるから、
私の言葉を信じて、私の思想を尊重して欲しいだけなんだろうなぁ
Momori

Momori