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イリュージョン?のRのレビュー・感想・評価

イリュージョン?(1974年製作の映画)
4.0
自然の中で楽しく遊んで、雨が降るとうつくしい虹を見て喜びながら、暮らしている子供たちの所に、ノリノリで音楽を鳴らしながら1人のマジシャンがやってくる。彼は次々に自然にあるものを、機械的なものに変えていく。動物をおもちゃに、馬を車に、草原を道路に、樹木を鉄塔に、太陽を街頭に、そして、あれよあれよと言う間にビルを建ち並べ、薄暗い都市へと変化させていく。全編子どもの落書きの様な画風のサイトントアニメで、はじめは明るくキレイな色彩だったのが、徐々に暗く、毒々しい色に変化していく様がとてもシュールで、気がつけば悪夢の様な状態になってってるのが鮮烈。短い尺の中でこれほど見事なコントラストを見せてくれるとは! 天才っす。サクッと見れて、痛烈な文明批判にもなってて、やっぱり人間(特に子ども)は、自然の中で育つのが一番なのかもしれないような気がしてこなくもない作品だった。都会大好きな人間ではありますが。途中こんな生活イヤだイヤだってなってる子どもたちのために、セクシーな風俗繁華街を作って気を紛れさそうとしてるのには笑ってしまった。すばらしい発想。現代っ子は普通に喜んでしまいそう笑。いやー、面白かった!
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