トシオ88

男と女のトシオ88のレビュー・感想・評価

男と女(1966年製作の映画)
3.8
男と女、今回初めて通しで鑑賞。有名な音楽と断片的なシーンは記憶にあるので、遠い昔に親と一緒に観たことがあるのかもしれない。
今の自分の年齢だからこそ、沁みる作品。色々と感慨深い。アヌーク・エーメの美貌がやはり目を惹いてしまうけど、手持ちカメラを中心とした斬新なアングル。モノクロとカラーの使い分け、そしてカラーの場面の美しさ😌パリの街中でタクシーを拾うアヌーク、海岸の犬の散歩…映像作家としてのルルーシュ監督の抜きん出た才覚が楽しめる。
もう1人の主人公、ジャン=ルイ・トランティニャン。レーサーとして華々しい舞台に立つ男だけど、奥さんと哀しい別れを心の中に抱えている。時々、独り言を心の中で呟くが、男の本音が出ていて面白い。
そして彼のレーサーとしての表舞台。当時の24時間ルマン、モンテカルロ・ラリーの場面が映るが、特にルマンでのフォードGT40の勇姿が堪能できる。現代のオークション価格で4億円以上のスーパーカーが、馬車馬のように酷使される様子は、本来のスーパースポーツカーのあるべき姿でクルマ好きには堪らないです😆

今回、鑑賞したDVDには監督談話が収録されていたが、予算がなくて全編モノクロの筈がテレビのカラー放送を視野に入れたスポンサーが出てきて半分だけカラーに出来たとか、手持ちカメラのモーター音がうるさ過ぎるので、毛布でグルグル巻きにして、それでも音拾うので、望遠中心の撮影にしてしまったとか、色々と興味深い話が伺えた。
既にジャン=ルイ・トランティニャンは鬼籍に入ってしまった😢が、監督と主役2人が揃った本当の続編とも言うべき、本作53年後を舞台とした男と女 人生最良の日々」を日を改めて鑑賞したいと思う🎬🤔
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