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ダークマンのRのネタバレレビュー・内容・結末

ダークマン(1990年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

1990年のダーク・ヒーロー映画。

監督は「スパイダーマン」シリーズのサム・ライミ。

話は人工皮膚の研究をしていた科学者ペイトン(リーアム・ニーソン「オペレーション・クロマイト」)はある日、殺し屋に襲われ、全身大火傷の重傷を負ってしまう。病院で一命を取り留めたペイトンは痛覚がなくなり、超人的な力を得た「ダークマン」として殺し屋たちに復讐するというもの。

サム・ライミといえば、ホラーファンには「死霊のはらわた」シリーズなどお馴染みだが、もう1つの顔として初期「スパイダーマン」の映画監督としても有名。

しかし、そんなサム・ライミがもう一本ヒーロー映画を撮ったのが、この「ダークマン」だ。

スパイダーマンの書評や批評を見る上で比較対象として度々挙げられるこの作品を前々から気になっていて、この度プライムで鑑賞しました。

やっぱ、面白かった!!

冒頭、オープニングで特徴的な曲使いがどっかで聞いたことあるなぁと思ったら、やっぱりティム・バートン作品でもお馴染みダニー・エルフマン!!

そのせいか、どことなく全体の退廃したムード含めバートン版「バットマン」っぽい雰囲気。

しかし、意外だったのが主演俳優。そう、今や「96時間」シリーズのアクションから「沈黙-サイレンス-」など演技派としても定評のある、あのリーアム・ニーソン!

そのリーアム・ニーソンがまさかのダーク・ヒーローってんだから驚き!!しかも、火傷を負ってからはひたすらに不憫…。最愛の恋人ジュリー(フランシス・マクドーマンド「ヘイル・シーザー!」)に会いに行っても、そのズタズタな顔から不気味がられて逃げられちゃうし、その後、失意の底に陥り、豪雨が降り注ぐ中、体をうずくまって横たわる姿は見てられなかった。

しかも、錯乱したペイトンが猫に向かって自暴自棄に戯けたり、殺し屋に向かって過度に乱暴な言葉を使ったりと、今の聡明なイメージのニーソンからは想像できない演技が堪能できたので、その点も含めて観てよかった。

今作の真の悪役も殺し屋を手引きしている点から、どうせ小物なんだろうなぁと思っていたら、意外と頭がキレる奴で、特にダークマンに気付いていない素振りを見せながらも、終盤の決戦場で返り討ちにしようとするなど、なかなかの活躍を見せる点も良い。

決戦を終え、恋人ジュリーと生きる道を捨てながらも、自らの道を突き進むことを決めたダークマンの去り際はまさしくそれまでのダーク・ヒーローから真の「ヒーロー」に変わる瞬間であり、お見事。

なんとなく、ダーク・ナイトを彷彿とさせるラストだけど、今作を参考にしたのかなぁ。
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