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ロゼッタのおのレビュー・感想・評価

ロゼッタ(1999年製作の映画)
3.4
貧困の少女ロゼッタの職探し…と書くとかなり軽い印象になってしまうけれども、生きるために切実に働き口を探す話。
ベルギー・フランス映画。この雰囲気は納得。

自分に海外知識がないし、日本の感覚だとあまりわからないけれども手に職を持つこと自体が困難なのかな。公開も1999年だし。
ロゼッタの行動原理が全て定職につけば普通の暮らしができる…と一貫していたので視聴者側がその部分を理解・共感できないと退屈に感じてしまうかもしれない。

94分間ひたすらカメラがロゼッタに張り付いていてなかなか新鮮だった。BGMもなし。画面の大きな変化もなし。超絶淡白に進行。

そんな静かな画面だからこそ、リケのバイクの音が目立つしロゼッタの物語での異物感が凄かった。見せ方が面白い。

ラストのあの切り方、どうしようもなく残酷で笑顔になれました。
フィクションなんだけどノンフィクション以上にリアルというか、編集を加えないドキュメンタリーというか…。
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