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ビッグ・リボウスキのjinglejangleのレビュー・感想・評価

ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)
5.0
人間喜劇は永続する

人生は最高だ、というラストに対してのフリとしての不条理や絶望ってなんとユーモラスなんだろうと再確認する。

悲しみや辛さ、不条理を「笑い飛ばす」のではなく、ちゃんとそれに食らいながらも、泣きそうな顔でも、踊りながらなんとかすり抜けようとする。その中で起こる出来事が奇跡のように面白くて、滑稽なんだとしたら、それが喜劇の本質だと私は最近思うな。

カーボーイがTake it easyと語りかけてくる。

とんでも無いことに巻き込まれているけど、それでも彼らの生活の中心にはボーリングというスポーツがあり、そこがホームであり、何よりも重要だっていうことが、あまりにも可愛らしく人間らしく、安心してしまう。そこに圧倒的なロマンチシズムとニヒリズムがある。

最後メタなストーリーテラーが出てくるの良い。
途中でロックオペラになるところも良い。
殴られたからの演出、人物登場シーンがずっと主観だったのも痺れた。

毎秒面白すぎる。最高です
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