“この件はとても複雑なんだ。いろんな連中が関わっていてね。”
誘拐された富豪の妻と消えた身代金100万ドルの行方を巡ってリボウスキ(ジェフブリッジズ)がたくさんの変わり者と嘘に振り回される痛快コメディ。今まで見たコーエン兄弟の映画で一番面白かった。“バッファロー66”や“ゼアウィルビーブラッド”然り、ボウリング場が物語の重点を占める映画はなんかオシャレで好き。
リボウスキも中々に堕落したオッさんなんだけど、まわりの奴らがそれ以上に強キャラ過ぎてリボウスキが常識人に見えてくる。特にロケット団みたいなコテコテの悪役と、ジュリアンムーア演じるモードがツボだったな。電話越しにモードが爆笑するシーンは何がオモロイのか分からんけど、こっちもつられて爆笑してた(笑)。
“ロックストックトゥースモーキングバレルズ”のように、登場人物が多く複雑だから、人間関係を抑えながら見ていく必要はあるけど、一旦整理するとまじでしょーもないストーリーだった事に気付いて、そこもまたコーエンユーモアだなと(笑)。リボウスキが踊るシーンが◎。