くろいひと

秋立ちぬのくろいひとのレビュー・感想・評価

秋立ちぬ(1960年製作の映画)
3.7

成瀬巳喜男にはめずらしく子供を主人公にした佳作。

主人公の英男のものがたりというより、英男の目をとおして都会の生活の冷たさ、残酷さをえがいた寓話というべきか。
子供が演じることで、よりその批評的視線が明確になっている。
いくつもの出会いと喪失がたくみに織り込まれているのに感嘆するばかり。

子供が二人で海を散歩する場面は、旧き良きイタリア映画を見ているよう。
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