1935年公開。2016年のドキュメンタリー『私はあなたのニグロではない』で取り上げられていた作品。若く美しいシングルマザーの白人女性が、つつましく献身的な、これまたシングルマザーの黒人女性のメイドと友情を育みながらビジネスで大成功を収めるという物語を主軸に、ベタなメロドラマ要素も盛り込みつつ一方で人種問題をガッツリ描く。 あくまでも脳天気でお上品な白人目線で語られてはいるものの、この時代にこうした作品が製作されたことに素直に驚くし、その心意気は尊いと思う。模倣の人生/IMITATION OF LIFEというタイトルの意味をよくよく考えてみると、本作の真のテーマが見えて来る。終盤の葬儀のシーンは特に力が入っていて見応えがあり製作者の拘りが窺われる。観て良かった。