Qちゃん

三十九夜のQちゃんのレビュー・感想・評価

三十九夜(1935年製作の映画)
3.6
スパイ事件、無実の罪で逃げる男の逃走劇、列車、劇場、手錠の逃避行、ひょんな出会いから生まれそうなロマンス、独特のコメディセンス、そしてハラハラする心理サスペンス。その後のヒッチコック作品にバンバン生かされる要素が短い作品内に所狭しと散りばめられている。

彼の後期の作品からは考えられないほど展開が早い早い。超マキ気味食い気味。全部が全部詰め込みたい若さとパワーと情熱を感じる。そしてそれが話や諸々の荒さをカバーしちゃってるから、こういうやり方もありかも。

手錠逃避行からが楽しくて観やすかった。個人的には、ヒッチコック作品はスパイ系よりサイコサスペンス系の方が好きだ。

しかし、英国映画協会による20世紀の英国映画トップ100で4位にランクインだったって、こんな荒削りの作品で?もちょっとなんかあるだろ。。

あと、邦題はなんでこうなってんの?キーワードの原題の方も、命名由来は原作になら載ってるんだろうか。。
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