ピュンピュン丸

三十九夜のピュンピュン丸のレビュー・感想・評価

三十九夜(1935年製作の映画)
4.0
ヒッチコック、イギリス時代の傑作。劇場でショーを鑑賞中に発砲事件が起こり、たまたま一緒だった女性と逃げたことから、事件に巻き込まれるという、ヒッチコックお得意の「巻き込まれもの」。

深刻な事件にもかかわらず、全体がトボけたようなユーモアのある作品に仕上がっているのも、ヒッチコックらしい。

劇場で始まり劇場で終わり、劇場がクライマックスに利用されるところといい、教会でのシーンがあったりと、ヒッチコックらしさ全開の完成度高い作品だ。その後のアメリカでの作品も、カラーになっただけで、この作品から一歩も出ていないような気さえする。

「39階段」は、あるスパイ組織の名前。

ヒッチコックは、むろん、本作にもカメオ出演している。

逃亡するシーン、ワンカット、ワンカットが絵になっていて、まさに名人芸。見たのが遅すぎたかな。^^;