モールス

グリーン・カードのモールスのレビュー・感想・評価

グリーン・カード(1990年製作の映画)
4.0
偽装結婚を題材にしたアメリカらしい映画です。この問題、日本でも不法滞在者の隠れ蓑として潜在してることは知られてます。当人たちにとってはすごくな深刻な問題のはずですが、主演二人の役柄の性格はポシティブ且つ遊び心に溢れてて観ることに楽しさを感じさせます。
ジョージはフランス人男性でアメリカでの永住権が必要。ブロンティはアメリカ人女性でマンションで居住する条件が夫婦であることを求められたために結婚の籍が必要。二人の利害が一致したために偽装結婚をしたところから物語が始まります。
中盤からは当局が彼らの結婚が偽装であることを疑いだして捜査されることになり、二人は当局の尋問に答えるために女のマンションで数日共に住むことになるのでした。次第に二人の間に愛情が生まれて…。
私は派手さを巧みに抑えて制作された良質なラブストーリー映画と思います。対照的な二人の性格や考え方の描写はとても丁寧でした。ピアノのシーンを始めとした一見がさつに見えるジョージですが、彼の良さを少しずつ引き出してるところは優れた描写だと感じました。
ラストのお互いを庇いあう面接のシーンもフィナーレも印象に残るところです。「夫婦の幸せは形式ではなく、お互いの思いやりの積み重ねで成り立つものである。」そんなメッセージ性も感じましたね。
なかなかの良作です☆
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