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グリーン・カードのminyamooomのレビュー・感想・評価

グリーン・カード(1990年製作の映画)
3.5
大学生の時にほんのり好きだった人がいて、(と言ってもその人の観る映画や聴いてる音楽とかがとっても素敵で、そういう素敵な趣味?のひとが好きで)そんなに仲良くはなかったのだけど、今でもSNSを通じてその人のことを少しは知れて、載せてる写真とか読んでる本とか、やっぱりとっても好み。きっと永遠に憧れの人なんだろうなあ

まあ、そんな、わたしの思い出の君がオススメしていた今作、グリーンカード。そうとう高評価だったからかなり期待しての鑑賞。

うーーーーん、

アメリカのグリーンカードが欲しいフレンチ男と、アパートの契約をするために結婚しているという事実が必要な園芸女の物語。

そ、そんなに温室欲しい…?!
まずそこがわかんなくて最初いまいち乗り切れないというか、それだったら彼氏に頼めばよくない…?!親にも友達にも秘密で見たことも聞いたこともないひとと結婚、て事実作っちゃって大丈夫…?!と、設定を疑問に思ってしまったんだけど…
そんなに温室欲しいのか…そうなのか…

とっても真面目でクラス委員長タイプのブロンティと、自分のしたいように自由に生きているジョージ。そんなふたりが一緒に暮らすことになるんだけど、どーーもこのジョージ役のジェラールドパルデューのビジュアルが好きになれなくて、、え、、全然かっこよくない…


いや、そこじゃない。


この頃思うのは、昔に比べると自分の話しが合う人や気が合う人とだけ一緒にいるなあ、てこと。もちろん職場やご近所付き合いとかで苦手なひとと接さないといけないこともあるけれど、プライベートな時間や自分の時間は、自分の好きなひととだけ一緒にいる。
自分と話や趣味が合う人をみつけて、この人といっしょにいると安心する、みたいな。

そういう点においてこのふたりは、きっとふつうに生活していたら何の接点もない。お互いのことを苦手だなあ、と思って必要以上に関わらないようなふたり。
そんなひとと一つ屋根の下でいっしょに暮らすとどうなるのか。

なかなかさ、自分の生きてきた過程を一生懸命聞いてもらえる機会ってないよね。
両親のこと、初恋の相手のこと、お気に入りの物や場所、大切な人や思い出について。

そういう、語り合う機会さえあれば、相手がたとえどんなに好みじゃなくても、苦手認識していたとしても、あるいは好きになれちゃうんじゃないかな、と思ったよ。

最初からこの人嫌いだ、話さない、とかじゃなくて、知る努力をすることってきっと大切なんだろうなと思わせてくれる、わりに心温まる作品でした。

思い出の君に、グリーンカードみたよ、て言いたいけどそんなこともちろん言えない。
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