このレビューはネタバレを含みます
2025年の第82回ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞に輝いた、ジム・ジャームッシュ監督の最新作『Father Mother Sister Brother』
友人や恋人は選べても、家族は選べない。ギクシャクした関係の中にも、ふとした瞬間に「分かる」と共感できる3つの家族の物語。何でもない会話の間がとにかく冴え渡っていて、思わずクスッと笑えて、気まずくても愛おしい空気感がたまらない。
家族だからこそ心配をかけたくなかったり、格好をつけたくてついてしまう小さな嘘。そんな「あるある」が詰まっている。不自然な言い訳に違和感を抱いても、野暮に追及せず受け止める優しさこそが、究極の親しき仲にも礼儀ありなのかもしれない。
大きな事件やド派手なアクションは起きないけれど、自然と笑みがこぼれるシーンや、胸がキュッとなるポイントがちりばめられた一作。
<あらすじ>
離れて暮らす親と子、兄弟姉妹の関係、それぞれの愛や秘密、そして絆の再発見。3つの国を舞台に、3つのパートで描くオムニバスドラマ