スティーブ

星を追う子どものスティーブのレビュー・感想・評価

星を追う子ども(2011年製作の映画)
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田舎で暮らす少女が地下世界ガラテアから来た少年と出会い、死に分かれ、彼との再会を果たすためガラテアにあるという”死者の門”を目指すファンタジー。

新海誠らしい背景の美しさは相変わらず。ただストーリーはかなり一般向けになっていてわかりやすく、ぶっちゃけジブリを想起した人も多そう(とはいえ、現代を舞台にしてたり、ニッチな設定でこじつけ的にストーリーを動かす辺りは非常に「らしい」のだけど。『君の名は』の”誰彼時”みたいな)。新海さんもいろいろ試行錯誤してたんだなあ、と妙に勇気づけられた作品。こう考えると、やっぱり『君の名は』は設定、脚本ともにツイストがきいていて、ビッグバジェットでやるにはそういう工夫が必要なんだな、と認識を新たにした。同時に、二時間という尺にファンタジーを収めるには設定やキャラを描写の端々から印象づける手際が必要で、そこへ行くとやっぱり宮崎駿はすごいな、とも思った(笑)