トルーマンバロウズ

独裁者のトルーマンバロウズのレビュー・感想・評価

独裁者(1940年製作の映画)
3.7
舞台は独裁者ヒンケルが支配しているとある国、この国のとある街で理髪師をしている男性がユダヤ人であるという些細な理由で迫害を受けてしまう・・・・。

喜劇王チャールズ・チャップリンが当時台頭していたヒトラーとナチスを痛烈に批判したブラックな要素もある傑作コメディ映画。
たまたま独裁者とそっくりな理髪師【チャップリンの一人二役】がユダヤ人ということで迫害されながらも明るく陽気に希望を失わなかった様子は明るい気分にもなれて笑えた。
また二時間近くある映画だがさすがチャップリンだけあり全編通して笑える要素をふんだんに盛り込んでいたのであまり退屈せず楽しめた。
そして何よりもラストのチャップリンによる演説シーンは映画という虚構の世界を借りてチャップリンが当時持っていた自分自身の想いを我々視聴者に語りかけるようですごく引き込まれた。
全体的には笑わせるところは笑わせてくれて真面目なところはしっかりと描いたなかなかの上質な映画だった。