独裁者の作品情報・感想・評価・動画配信

「独裁者」に投稿された感想・評価

これが80年前......現代の映画産業は果たして機能していると言えるのか?
チャップリン見るだけでにやけちゃう
ほんとにすごいパワーの持ち主

重いテーマだけどちゃんとクスクス笑えて、
なおかつ最後の怒涛のメッセージ性。

ハンガリー舞曲の髭剃りシーン好き
あんず

あんずの感想・評価

4.2

このレビューはネタバレを含みます

言わずと知れた名作、独裁者。戦時中の内容に反してコミカルなタッチが、すごくチャップリンらしい。ハンガリー舞曲のシェービングのシーンや、地球儀のシーンは何度も見たことがあって、真顔が逆にチャーミングにみえちゃう。この映画が作られた時代的背景と、映画が社会にもたらす効力を感じながら見ると、内容に対する側面の捉え方が変わって、圧倒的に真面目なチャップリンに見えてしまうんだなあ。最後のスピーチのために作られたかのような、真剣さだね。
200本目の最期の映画にふさわしかった。
自分おつかれさま。
sakura

sakuraの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ラストの演説シーンでは何を言うかよりも誰が言うかで国や国民の運命は良くも悪くもなるんだなと思った
チャールズ・チャップリン初のトーキー映画としてあまりにも有名な「独裁者」
この作品によってチャップリンはアドルフ・ヒトラー存命中、正面切ってヒトラーを批判した、ただひとりの映画人として後世に名を残すこととなった

「あえてこの映画だけはトーキーで作らねばならない」と考えた彼の怒りと勇気
誠実に生きる弱者への限りない愛情
市民生活を踏みにじる者たちすべてへの怒りがみてとれる映画だと思う

ラストシーン、世に言う「世紀の6分間」として有名なこの映画の締めくくりの演説には、チャップリンの感情のすべてが集約されている

この映画の公開当時、アメリカはまだ参戦してはいなかった
けれどもしドイツがあのまま勝ち進んでアメリカを占領していたら、間違いなくチャップリンは死刑に処されていたはずだった
あまり知られていないことだが、大戦中アメリカ国内でヒトラーの人気は凄まじく、信奉者は何万、何十万といたのだそうだ
ナチスから毎日のように届く脅迫状や国内外からのバッシングに遭いながらも、チャップリンは「独裁者」のメガホンを下ろすことはなかった

映画内で恋人役に亡き母ハンナの名前を与え、演説の最後、
「ハンナ、聞こえるかい」
と呼びかけたとき、ああこの人はこの映画とともに死ぬ気だったのだと胸がつまった

チャップリンの喜劇は、たしかに感傷的な人道主義にとどまっているかもしれない
けれど、そうであったとしても、人としてのありかたを訴えるこの映画、そしてこのスピーチには魂を揺るがされるような衝動がある
そこには、自分の信ずることを生命を懸けて訴えかけるチャップリン本人の姿があるからだ

チャップリンが「独裁者」で訴えたかったのは「戦争の愚かさ」
アメリカ全土が戦勝により祭のように盛り上がっている中、チャップリンはそれでもはっきりと「戦争は殺人である」という信念を貫き、それを根本に据えた次作「殺人狂時代」の制作に取りかかっていった

「モダンタイムズ」「独裁者」「殺人狂時代」で痛烈な現代社会批判を行ったチャップリンは、やがてアメリカ政財界から疎んじられるようになり、上映禁止となった「ライムライト」を最後にアメリカを追放されることとなる
チャップリンの国外追放が解かれたのは、なんと追放から20年もの歳月を経た1972年、82歳のときだった
この年、彼はハリウッドに招かれ、アカデミー賞を受賞し、アメリカでの名誉もここにきてようやく回復されるに至った

戦時中真っ向からナチズムを批判した勇気の人
この英雄を、アメリカは世界に誇って然るべきだったのに…

以前映像で観た72年の授賞式の際の、年老いた喜劇王の姿を思い出すにつけ、悲しい気分にならずにはいられません
ショートコントの連続で飽きをこさせず、笑ってるうちにどんどん話が展開していく。こういう映画はもう作れないんでしょうか。スターがいないのか…
最後のやってやった感。リアルタイムに生きてこの映画みてたら、感情高ぶって涙止まらなかっただろうと思います。
ayumi

ayumiの感想・評価

4.0
この映画が戦後でなく、戦時中に作られて公開されたことにめちゃくちゃおったまげた。そんなことができてしまう勇気と、先を見据える鋭い視点、コメディを交えて警告する脚本を考えつくのがまずすごすぎる。映画って人を傷つけずに戦い、守るための武器になるんだな…。
あとヒンケルが地球を模したボールを無音で跳ねる場面、本当に美しくて見惚れた。白黒なのにどの瞬間を切り取ってもまるで絵画のようで、チャップリンは美的、デザイン的なセンスもあるんかって思わず感服。あまりにも有名な最後のスピーチも、完結に、かつ自由に対する真理をついていてすごすぎる…これが天才か……
他のチャップリン作品も絶対見ようと思った。 
R

Rの感想・評価

4.0
チャップリンがヒトラーの独裁政治の批判、ユダヤ人の苦況をコミカルかつリアルに描いた風刺作品。
チャップリンとヒトラーは誕生日がたったの4日違いの同い年。まず、リアルタイムでこんなにもあからさまに批判してバカにしてるような作品をつくることに感心しました。しっかりと笑わせてくれるのに、現実で起きてる事とそれに対する想いを伝えてくれる。このバランスがなんとも好い。そして、最後のスピーチでビシッと終わる。このチャップリンの心からの叫びが胸に響きました。チャップリン作品には全人間が聞くべき名言が沢山あると思います。笑えるシーンはいっぱいあったけど、一番のお気に入りは「ハンガリー舞曲」にのせてシェービングするシーンです。ニヤつきながらもちょっとノリながら観てました(笑)。
deepest

deepestの感想・評価

5.0
再度鑑賞 記録
atsushi

atsushiの感想・評価

3.8
2020/10/11 1回目
【2020年213本目】
映画が現実に影響を及ぼした数少ない例。
二つの世界大戦の間に作られたこの作品。
それ故に、純粋な作品としての評価が難しいところでもある。ともあれ、現実の悲劇を喜劇に変えてしまうのが彼の喜劇王たる所以。
ヒトラーは映画をプロパガンダに使い、チャップリンはその逆を体現した。
ヒトラーが生まれながらに手にした"演説"という武器を殺したのはチャップリンの"映画内演説"。
ヒトラーの得意とする印象操作を逆手にとって見事に大勝利したチャップリン。

台詞無しで表現してしまう彼の表現者としての技術と、映画人としての志の高さに、時代を超えたエンタメの底力をひしひしと感じる次第です。
>|