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新・男はつらいよのreephanのレビュー・感想・評価

新・男はつらいよ(1970年製作の映画)
4.0
寅さん4作目!なんてったって寅さんと初対面してきたばかり。気合い入っちゃいます。そして山田洋次ミュージアムも行ってきたんだから!と思ったら、山田洋次監督ではないのね。

寅さんが万馬券!そしておいちゃんおばちゃんを連れてハワイへ!…行くはずが、行けなくなっちゃう。3枚目になっちゃうって、空のはずのとらやにこそこそ隠れて過ごす3人のもとに泥棒が入ってきて、ハワイに行ってなかったことがバレちゃう。寅さんいられなくなって家出、ちょっとして戻るととらやの2階に下宿人が。そう、それが今回のマドンナ、春子先生。

この回は、タイミング大事だけど、人生それだけじゃうまくいかないってのを突きつけられて涙しちゃう。さくらちょっとしか出てこないけど、さくらの優しさにも。寅さんが競馬行かなかったら、寅さんがおいちゃんおばちゃん孝行しようなんて思わなかったら、寅さんが登にお願いしなかったら、登の会社の社長が逃げなかったら、3人がとらやに身を潜めようとしなければ、泥棒が入らなければ、寅さんがほんの1か月旅に出なければ寅さんは春子先生と同じ屋根の下で暮らすことはなかった。でもそのタイミングどれも絶好調で踏んできたのにそれ以前の問題だった。くー。

御前様がお経を上げてるときに、くすくす笑い合っていたと思ったら春子先生が泣いてしまったり、春子先生を元気づけるためにいろんな方法を考えて、寅さんとおいちゃんがおいおい泣いてるとこ見てケタケタ笑う春子先生とおばちゃんとか。それ見て喜ぶ寅さんとおいちゃんとか。人のために何かをするってこんなにも心があったかくなるんだな。
寅さんはそもそも笑われ者の3枚目だから3枚目になっちゃうのは寅さんじゃなくて、登だったんだよね、寅さん。

寅さーん、わたしもいやなこと、すぐ笑い話にできるようになって、また会いに行きます。

そして今回のおいちゃんおばちゃんの会話やりた過ぎ。
「妬いてやんのばばあ」「ばーかばかしい、妬くほどの面かね」「ワハハハハ」みたいなやつ。
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