滝和也

ミスター・ベースボールの滝和也のレビュー・感想・評価

ミスター・ベースボール(1992年製作の映画)
3.8
闘志無きものは去れ!

ブロ野球、メジャー共に
開幕しましたね(^^)
そこでメジャーから
プロ野球にやってきた
「ガイジン」を描く…

「ミスター・ベースボール」

数年前のワールドシリーズMVPでもあるジャックは、不振からヤンキースを放出される。その放出先は日本🏯 中日ドラゴンズだった!バリバリのメジャーリーガーである彼を待ち受けていたのは日本のしきたりとプロ野球と言う名の壁だった…。

日本のしきたり、和を持って尊しとなす。個人の個性と利益を優先するアメリカ式のスタイル。異文化の確執がベースボールと野球のスタイルの差として現れてます。ベースボールはゲーム、だから楽しくプレイする!一方は仕事で金をもらってるんだから真剣にやれ!ジャックに対するは監督内山。この2人の確執と友情が話の肝になってます。そして二人の仲立ちをするのは留学経験のある女性ヒロコ。

ジャックにトム・セレック。如何にもヤンキーでとても似合ってますね。また当時ドラゴンズにいたゲイリーを彷彿させます。応援歌もゲイリーゲイリーホームラン!の狙い撃ちの替え歌(笑)

内山監督には、待ってました健さん!高倉健を起用。熱血頑固親父で更に堅物。健さんそのままで似合っている上に、闘将星野監督を思わせます。審判に抗議するシーンで手を出さないよう、腕を後ろにして胸で相手にぶつかるあたりはそっくりです。

この2人が、ヒロコさんを通して、心を通わせていく訳ですが、その仲立ちをするヒロコ役の高梨亜弥さんも凄くキレイ。数作で消えてしまったのは残念です。

中日ドラゴンズが完全バックアップで当時のフランチャイズ、懐かしいナゴヤ球場の雰囲気も伝わってきます。またジャックとヒロコのデートシーンも大須観音で撮影されてますよね。

ラスト近くの最終試合のシーンは中々上手くバランスをとっています。2つの文化が融合して、一丸となるシーンでメジャーリーグを思い出させます。

最近星野監督が天に召されました。あの勇姿が、見れないことは残念でなりません。しかし嘗て星野監督が率いたチームが今季開幕は不振。ドラゴンズファンとしては、この映画を見て、星野監督の分までがんばってくれー!と言いたい所です(笑)
滝和也

滝和也