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人間の証明のHKのレビュー・感想・評価

人間の証明(1977年製作の映画)
3.7
森村誠一原作小説の「人間の証明」を角川が映画化した作品。監督は「新幹線大爆破」「野性の証明」の佐藤純彌。

映画としての出来というかそういうのは、やはり佐藤純彌監督の特徴として刑事たちの会議シーンを大量に入れることが多かったが、それはそれでいい味出していると思いました。

なんだかんだで、名言が多い「キスミー!」「ストー…ハ―…」など一番初めに死ぬジョー山中のどこか頭ぶっ飛んだような開脚ジャンプそして、終われば即死ぬというコンボは唐突ながらも映画にある種の衝撃を味合わせる。

しかし、太陽に吠えろ!から思っていたが、やはり刑事役の松田優作は滅茶苦茶かっこいいのだから仕方ない。演じる棟方の哀愁とか重みをしっかりと背負っているようなあの渋い声と顔、優作だから見れたと言っても過言じゃない。

内容自体は今のサスペンスドラマとかよくよく見ていればよくありそうな出来すぎた設定ではあるものの、そういうのが好きで小さい頃からよく見ていた自分にとっては規模は国際級に上がっていたのでそこは映画版としても良かったと思う。

最近じゃ相棒劇場版とかサスペンスドラマの劇場版が増えたりすることはあっても、このクラスの俳優を持ってきて海外ロケまでしてしまうとは当時の角川は本当に金があったのだろうなということがよくわかった。

Rの発音とか、キスミーが霧積な設定とかは言語が好きな自分にとってはアハ!と思える体験でありましたよ。

森村誠一サスペンスとか小さい頃よく見てたからな~そりゃ既視感あるわな~。でも見ていない人でもサスペンス好きなら一回見ておいた方が良い作品だと思います。
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