ひでG

犬の生活のひでGのレビュー・感想・評価

犬の生活(1918年製作の映画)
4.0
チャップリンは私の映画の師です。
だから、そんな気楽には書けないのです。

でも、だんだんに書いていかなくてはいけないのです。

私が中学生【確か一年生】の時、【ビバ、チャップリン】と題して、チャップリン映画を連続リバイバル上映していたのです。

それを観て、いっぺんに、チャップリンを、映画を、好きになってしまいました。

本作は、40分の短編なので、この【ビバチャップリン】では、後半に上映された記憶があります。

「モダンタイムス」「街の灯」「独裁者」など有名作を観てから、この「犬の生活」を観ました。

当時、映画好き友達だった佐藤くんが
「チャップリンは面白いけど、汚いから嫌だ」と言ったので、けんかになったことも覚えています。

でも、佐藤くんが言ってた「汚い」こそが
チャップリン映画の本質でもあります。

つまり、「汚い」=「貧しい」=「どっこい生きてる」だと思うのです。

地べたで寝て、屋台のもの取って、食って、犬と生活する

まさにチャップリン映画の真髄がこの40分に詰まっている気がします。

「ああ、見たことがある!」と思える、皆さんがチャップリン映画のイメージとして持っているギャグや動きがてんこ盛りです。

一つ例をあげれば、チャップリンは、小物や他者をギャグに使うのがとてもうまいです。
この映画では、犬を使ったギャグや動き、【しっぼやリード】が実に秀逸です。

ペーソスと笑いがいっばいの、【ご馳走さま〜!】の40分です。

本当はスコアはつけられないのですが
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