イチロヲ

セクシー地帯(ライン)のイチロヲのレビュー・感想・評価

セクシー地帯(ライン)(1961年製作の映画)
3.5
殺害行為の嫌疑を掛けられた青年(吉田輝雄)が、引き合わされたスリ師の女性(三原葉子)と共に、事件の真相へと迫っていく。新東宝時代の石井輝男が手掛けている、ハードボイルド路線のシリーズ第3弾。

巻き込まれ型と売春組織の暗躍を掛け合わせている、これまで通りのスタイル。三原葉子が自由闊達な女性を演じており、一般人である主人公をグイグイと主導するところが、醍醐味となっている。

浅草、銀座の人通りが多い場所でゲリラ撮影を敢行しているため、通行人の飾らない姿と古い町並みが映像に収められている。資料的価値はもちろんのこと、映像の至るところに様々な発見がある。

三原葉子の肌の露出が少なく、スリ師の特殊技能がイマイチ活かされていないが、60年代のコスチューム・プレイと女性主導型のキャラクター像を単純に楽しむことができる。
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