毛利元就の有名な三本の矢をベースに、シェイクスピアの「リア王」を戦国時代に置き換えた壮大な戦国合戦絵巻。
製作費26億円をかけて完成し、黒澤明が「人類への遺産」だと言った作品。合戦のシーンはエキストラ1000人、馬200頭を使ったド迫力の映像。このスケールに圧倒される。
最大の見せ場はなんといっても炎上シーン。4億円かけて建てた城を実際に燃やし、本当に燃えている城から22段もある階段を降りてくる仲代達矢を長回しワンカットで撮った映像。
燃えさかる城から仲代達矢がなかなか出てこなくて、焦った黒澤明がカットと叫ぼうとした数秒前に城から出てきた。目が慣れるまで待っていた、と言う仲代達矢‼もし、カットの声がかかったら幻の映像になっていた。今はCGで城も炎もなんでも出来ちゃうけど、やっぱり本物は凄いや、て感動する。
衣装だけで4億円もかけちゃってる。
分かりやすく色分けされた三兄弟、
衣装の色が実に映える。美しい。
ストーリーはちょっと中だるみを感じるくらい長いな、て思ったが、迫力ある映像と仲代達矢の演技がストーリーを超えている。発狂する姿や茫然自失の表情が凄い。