totoruru

迷宮の女のtotoruruのレビュー・感想・評価

迷宮の女(2003年製作の映画)
3.6
「怪物を殺す唯一の方法は、受け入れる事だ。」


多重人格の犯罪者をギリシャ神話の 怪物ミノタウロスを閉じこめた迷宮 をモチーフにした心理サスペンス。 


ストーリーは…

パリの歓楽街で不可解な連続殺人事件が発生する。それは、被害者に共通項がなく、現場には謎のサイコロが転がり、そしていずれの死体もどこかへ消え去ってしまっていた。だが間もなく、異常犯罪のスペシャリストであるプロファイリング捜査官マチアスによって、クロードと名乗る女が逮捕される。彼女は、7つの人格に支配された多重人格者だった。そんな彼女の真偽を見極めるため、心理カウンセラーのブレナックが鑑定を始める。やがて、クロードの中にうごめくそれぞれの人格が明らかとなっていくのだが…。 


中々面白い心理サスペンスです。

オチは人によっては「何だよコレ~」ってなるかもしれませんが、私的には「え〜っ!」からの「なるほど~」でした。


展開としては、犯人はすぐ逮捕されてしまいますが、精神科医のカウンセリングと逮捕までの過程を交互に描くことで核心に迫っていきます。

どちらのストーリーも伏線がたっぷりと張られているので、オチが解るとそういえばあのシーン・・・ってなります。

なのでオチが解ってから、もう一度見直しても面白いかもしれません。


多重人格の殺人犯を演じたクロード役のシルヴィー・テスチュが素晴らしかったです。 


脚本・演出が見事で、しっかりと作られた作品です。

掘り出し物と言っても良いと思います。
totoruru

totoruru