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迷宮の女のslowのレビュー・感想・評価

迷宮の女(2003年製作の映画)
4.4
わたしの映画歴はまだまだ浅く、人並みに映画を観るようになり、嗜むと言えるまでになったのも、ごく最近のこと。最初は名前はおろか、役者の顔の見分けもつかず、苦労しながらやっと鑑賞するなんてことも珍しくなかった。本作はその頃に出会い、わからないながらも衝撃を受け、それ以来、頭の片隅にずっと残っていた作品。今思えば、あのわからなさこそがわたしの中にあった映画への興味を好奇心へと変えたのだろうと、そんな気がしている。改めて観てみると、サスペンスとしての出来はもちろん、フランス産らしい世界観がとても良い。映像のザラついた質感と、鼻から抜けるような言葉の響き。当時とは感性も変わったけれど、また好きだと思えたことに、何だか凄くホッとした。あとこれシルヴィー・テステューのファンになったきっかけの作品でもあって、わたしにとってはそれ含め、とても大切な作品。(ネタバレ回避のため内容には触れません)
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