狭須があこ

黄昏に燃えての狭須があこのレビュー・感想・評価

黄昏に燃えて(1987年製作の映画)
3.3
過去に縛られて頭はおかしくなるし、家も仕事も金もなく、家族も失い、未来は見えず死も近い
パッケージのジャックニコルソンのカワイイ笑顔に騙されたあなた。

というか私。
コレはめちゃくちゃしんどい映画だぞ

前は俺もそっちだったのに。
子供の時に、将来こんなことになってるなんて想像もしなかったのに。
どうする?未来の自分が、路上生活者になってたら?
取り返しのつかない何かが起こって、積み上げてきた今までがいきなり全部ぶっ壊れるなんて未来が、この先待ってないなんて言い切れます?

「おれたちまるで浮浪者みたいだ」って呟く浮浪者たち。
”みたい”も何も、周りから見たら、まさしく浮浪者でしかない彼らたち。

もうこっちが疲れ切りましたよね
他人の「ふつうの暮らし」が遠く見える、浮浪者フィルターを私も搭載するハメになった。
死がゆっくりと迎えに来るだけの、挽回のチャンスのないどん底。
なにより一生消えない後悔を抱えたままでは、周りが何をどうしようがダメですもんね

不法移民に続いてまたしんどくなるテーマの映画を見てしまった。
不法移民よりまだ身近だしね。

うぅ…とても憂鬱な気分で、おやすみなさい。
狭須があこ

狭須があこ