tamago

グエムル -漢江の怪物-のtamagoのレビュー・感想・評価

グエムル -漢江の怪物-(2006年製作の映画)
3.5
公開当時、予告を観て、怪物に追われてうわ~ってなっている娘の表情を見て、『これ絶対面白いわ、観たい~』と思ったまま観ていませんでした。(そういうの多いな...)

なので、期待値が大きすぎたのもあり、少々肩透かしをくらった感があります。そもそも、勝手にジャンルを勘違いしてました、バリバリの怪獣アクションかと。
これアクションも重要なファクターではありますが、僕はこの映画のテーマは家族愛だと強く感じました。

これが、ポン・ジュノ監督作を初めて観る機会だったのですが、一つのストーリーの中に何重ものテーマを重ねていくという手法が、憎い演出でした。
家族の描き方が最高にうまくて、ダメダメ親父がすごく愛おしくて、兄弟愛も臭くならずに描かれています。

結末については、賛否があるとは思いますが、僕はこれがこの監督のスタイルなんだなと妙に腑に落ちました。
それは家族とは無償の愛でつながっているのだということがラストに向かって一つずつ丁寧に積み上げられていくという描き方が活きていたからだと思います。
それは、パラサイトにも通じるものがあるのでしょうね。

思い返すと実はかなりいい映画だったということですかね~
tamago

tamago