まさなつ

ふたりのヌーヴェルヴァーグ ゴダールとトリュフォーのまさなつのレビュー・感想・評価

3.6
トリュフォーとゴダール。言わずと知れたヌーヴェルヴァーグを代表する監督。好きな監督二人のドキュメンタリー、、観ないわけにはいきません。これもGYAOにありました。

トリュフォーが「大人は判かってくれない」を出品したカンヌ映画祭でセンセーショナルを巻き起こし、ゴダールは翌年、「勝手にしゃがれ」を発表する。この作品も、それまでの映画の文法を破壊したことで有名ですね。

共にカイエ・デュ・シネマという映画雑誌に評論を執筆していた映画評論家から監督になったと共通点があり、評論家の頃から出会い、監督になっても共闘し、お互いをリスペクトしていたのに、五月革命後に決別することになります。

「勝手にしゃがれ」は当時の実際の事件に二人とも興味を持ち、トリュフォーの筋書きをゴダールに提供し、トリュフォーがプロデューサーにゴダールを推薦したことから生まれたという逸話は興味深いです。でもゴダールはかなり原案を変えたと言ってる、、^_^

ゴダールはブルジョワ出身で、トリュフォーは貧しい生まれと、出身は対照的。そんな二人が、どのように映画の道に進んだのか、、そのあたりは残念ながら描かれません。

ジャン・ピエール・レオは、トリュフォーとの組み合わせは有名ですが、ゴダール作品にも結構出ていたのですね〜。あまり観ていない^^;

とても興味深い二人のドキュメンタリーで楽しいのですが、インタビューや代表作のシーンが淡々と進み、表面的でちょっと物足りないです。もっと突っ込んでほしかったなぁ〜。

でも、ヌーヴェルヴァーグ入門編としては良いのではないでしょうか。ただし、「大人は判かってくれない」や「突然炎のごとく」や「勝手にしゃがれ」などはラストシーンも出てくるので、観てからの方がよいかもしれません。私は「突然炎のごとく」まだ観てないのに、、。

トリュフォーが亡くなってからの作品なので、冒頭にゴダールからトリュフォーのことを語る言葉には、ちょっとジーンときました。決別してもやはり、、涙。
まさなつ

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