沖田監督のカメラワークが好きだ。
アップでもロングでもない。フルショットでカットを割らずにカメラが回る。
人々の日常をたんたんと切り取っていくことで、画面に緊張がうまれ、人々の息吹を観客に伝える。
さて、本作。
気の弱い映画監督(小栗旬)と妻に先立たれた木こり(役所広司)。2人の交流がお互いの抱えている問題をゆるりと溶かしていく。
観ていてほっこりするが、少しパンチが弱い。小栗旬や役所広司の抱えているものがそんなにヘビーでないからかもしれない。(ヘビーに思わせない演出かもしれないが)
もうすぐ5月。少し気分が晴れない時。本作は心のビタミンになるかもしれない。