くわまんG

狼よさらばのくわまんGのレビュー・感想・評価

狼よさらば(1974年製作の映画)
3.5
いわゆるブロンソン無敵劇場とは一味違う、ほのかにアメリカンニューシネマっぽいバイオレンスサスペンス。

みどころ:
あまり強くないブロンソン
変わりゆくブロンソン
妙に真剣で社会派
ツッコめなくて寂しい
ちょっと地味

あらすじ:
1970年代のNYは年中犯罪祭。エリート建築士のポール・カージーも、強盗に妻を殺され娘は再起不能に。犯人は捕まらないし娘は脱け殻。失意のカージーを心配した社長は、療養もかねて田舎町ツーソンへの出張を命じる。
ツーソンの取引先に連れられ、レクリエーションのため西部劇の撮影現場を訪れたカージー。そこで目にしたのは、法が裁けぬ悪党を自警団が懲らしめる物語。その時、漢の眼に復讐の火が点った……!

最初は罪悪感に苛まれていたのが、徐々に復讐を正当化していくさまがなかなか見せます。主人公の背景、殺人犯の顛末、警察の対応など、普段なら無視されるディテールにも一通り説明がついていて、笑いはほぼ無し。清貧ではないにしても貧乏人を狩りまくるせいか、手放しでカージーを応援できないという手の込んだ脚本の巧さまであり。「理不尽に強いブロンソンがクズを射殺しまくる映画」ではないのでご注意。

…と思ってたら5まで続編あんのかよ!3からはブロンソンムービーだそうです笑