車の故障で立ち寄ったモーテル。
暇つぶしに置いてあったビデオを見たら、そこには自分が泊まっている部屋で起きた殺人映像の数々が収められていた。
慌てて帰ろうとする主人公に、ビデオに写っていた殺人犯の魔の手が・・・
離婚を決めた夫婦が旅先で車のトラブルから急遽泊まった田舎のモーテルで事件に巻き込まれるスリラー。
いかにも胡散臭い、アメリカの片田舎のボロモーテルが舞台です。
車の整備士もホテルの管理人もいかにも怪しいので、何かが起こるのは当然の事なのですが、何かが起こった時に夫婦の生々しい汗とともに、こっちも変な汗をかいてしまうような現実味があって、画面釘付けになってしまいました。
奥さん役にはケイト・ベッキンセール。
旦那役は普通のオッサン。
本作はサイコ野郎が襲ってくるサスペンスですが、襲ってくるのをチェーンソー持ってる奴に変えたり、モンスターに変えれば簡単にスプラッタホラーにでもなりそうでした。
お話しとしてもストレートでひねりもなく、少し年代の古い映画にあるような感じで、どこかで観たような展開です。
話のテンポが抜群なので、久し振りに「追われる恐怖」を画面から感じ取れました。
物凄い特撮や血糊や内臓大量とか音で脅かすとかではなく、演出でジワリと恐怖感を出している。
ただストーリーに何の背景も無く、主人公達のバックグラウンドも適当感むき出しで全体的にうすっぺらい印象。
ハラハラドキドキ感は良い感じだが、最後まで盛り上がりに欠けた。
そして「終わりかい!」と思わず突っ込みを入れたくなるラスト。
しかしこれだからアメリカのモーテルには泊まりたくないのよねぇ。
あーこわい。