swansong

荒野の七人/真昼の決闘のswansongのレビュー・感想・評価

荒野の七人/真昼の決闘(1972年製作の映画)
4.0

おお~、これ面白いやないの!

「荒野の七人 part4」と言うよりも、「特攻大作戦」のウェスタン・ヴァージョン、もしくは19世紀の 「スーサイド・スクワッド」です♪

主役が 「夕陽のガンマン」のリー・ヴァン・クリーフに交代し、もはや絵ヅラ的には 「エルマー・バーンスタインのあのメロディが流れる洋酒のコマーシャル」 にしか見えないシリーズ最終作。

賞金稼ぎから保安官に転職し、綺麗な奥さんをもらって幸せに暮らし始めたクリス。
しかし「救いようのないバカ」を救おうとしたばっかりに、再び修羅の世界へ舞い戻ることに。

いろいろあって4度目の「メキシコ遠征」に赴くクリスですが、今回は共に闘うメンバーをじっくり選ぶ時間がありません。

そこで急きょ召集されたのは、かつてクリスが自ら刑務所に送り込んだ5人の無法者!
(プラス戦力外の元新聞記者が1名…)

彼らは「無罪放免」と引きかえに、70人の凶悪武装集団から「女性と子どもしかいない村」を守るというインパシボーなミッションに挑みます。

さて今回のメンバーですが、ツラ構えは今まででいちばん貧相だし、第一作のブロンソンやチコみたいに感情移入できそうなキャラがひとりも見あたりません。

でも、「他人の幸福のために体を張る」という仕事にいったん取りかかると、コイツらの表情が徐々に変わり始めるんです!

初めて敬意を払われる。
初めて優しい言葉をかけられる。
初めて前向きな目的意識を持つ。
初めて仲間との連帯意識を覚える。

ここ、ちょっと感動的ですよ。

だけど、前の3作品を観てるこっちは知ってしまっている。
「生き残れる者」の数が、あまりにも少ないということを…。

粗~いB級映画だし、初めの30分はかなり退屈だけど、冒頭に記した「特攻大作戦」や「スーサイド・スクワッド」、それに「シルミド」あたりが好きな方にはお薦めの逸品です!
swansong

swansong