まいこ

マイレージ、マイライフのまいこのレビュー・感想・評価

マイレージ、マイライフ(2009年製作の映画)
2.7
あなたの""人生のスーツケース""詰め込みすぎていませんか? 複雑な""現在""(いま)を生きる、すべての人に贈る人間ドラマの傑作。

リストラ請負人のライアンは、飛行機で全米を飛び回り、リストラ対象者に次々クビを言い渡す日々。出張の副産物・航空会社のマイレージも貯まる一方で、彼はいつしか1000万マイル獲得を目標に定め今日も前向きに機上の人となる。ところがある日、コスト削減のため出張は一切禁止という命令が下り、彼の野望に暗雲がたれこめる。

ITを駆使し首切りをオンライン上で片付けようとするが恋愛面では「結婚こそ至高」な若い女性と、対面で人情に訴えるやり方で首切りを行なうもプライベートでは「割り切る」初老の男性という対比構造がまあちぐはぐで新鮮。コロナ前だったらライアンに賛同がいくのだろうが、もう今となってはナタリーの考え方が正しいとも感じられるはず。2009年〜2021年における価値観の変化(結婚観抜き)を、映画を通して体感できるとは思ってもみなかった。あ、ストーリーそのものですか?ノマドライフ全否定じゃないですか?(などと過去の作品にいちゃもんつけるのはナンセンスだとあれほど)
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