ひこくろ

カルのひこくろのレビュー・感想・評価

カル(1999年製作の映画)
4.2
ものすごく上手な物語で、ものすごく嫌なものを突き付けてくるような映画だった。
冒頭のグロ描写から始まり、最後の最後まで抜かりなく胸糞悪さを徹底している。
伏線の張り方や、ミスリードがとても上手く、なかば力づくで物語には惹かれるんだけど、わかってくる事実はどれもが気分悪いものばかり。
その姿勢を一切ぶらさなかったのは、すごいと思った。

カーアクションや強烈なグロ描写など、印象に残る「画作り」も上手い。
映像でも目を引かれるし、二転三転する物語展開にも釘付けになる。
犯人探しの面でも、犯行動機の面でも面白い。
すべてにおいて、どれだけインパクトを残せるかに全力を注いだのだろう。
好き嫌いは別として、いろんな意味で、のちのちまで記憶に残る映画なような気はする。
個人的には2021年時点で、胸糞悪い映画のトップ。
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