冒頭20分のアクションシーンは素晴らしい。個人的にウルトラマンに思い入れがなく、カッコイイと思ったことがないのだが、スターウォーズばりに「光の国」の世界とウルトラマンたちの攻防。敵役であるベリアルの暴れっぷりは非常にワクワクする。
オビワンと化したハヤタとダン。黒部進や森次晃嗣が素晴らしい。
しかし、良かったのはそこまでで、子供向けに甘んじた御都合主義だったり人物(?)たちの描きこみ不足などが目立つ。
ゼロの物語の雑さ。ゴモラ頼みのレイの役不足感。
冒頭のアクションシーンの見事さと世界観に惚れ惚れしただけに、ストーリーやディテールに残念な気持ちになってしまい、どんどんテンションが下がってしまう。
ある意味でイチャモンに、過ぎないかもしれないが、主人公たちが茶髪なのも非常に気になる。
「宇宙の平和」みたいなものに邁進していたり、長い時間を宇宙を飛び回っているのに、なんだか今時の普通の若者感が漂ってしまって、話のスケールを下げてしまっている。
先に述べた子供向け、ということに甘んじることなく、ストーリーやディテールの積み重ねや、これまでに確立された映像技法であったり描写を見直すだけでも良い作品になったのではないかと思った。