ペイン

奇跡の丘のペインのレビュー・感想・評価

奇跡の丘(1964年製作の映画)
3.8
スコセッシや篠田正浩の宗教映画にも多大な影響を与えた、ご存知「マタイによる福音書」の映画化作品。ゴリゴリの無神論者でスカトロ巨匠、ピエル・パオロ・パゾリーニがメガホンを取った。

実に淡々とした厳格極まりない1本。先にメル・ギブソンの『パッション』というこれまた本作とは真逆のアプローチで作られたSM変態キリスト映画を観てしまったが故の不幸というべきか、教科書をペラペラとめくっているような味気無さを感じてしまった。とはいえ、作り込まれた凄まじいモノクロ映像の強度には圧倒される。

同業者の監督や批評家が高く評価するタイプの作品で、ポール・ヴァーホーヴェンもキリスト映画は本作しか認めないみたいに言うてはりますね。
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