あやっち

源氏物語 千年の謎のあやっちのレビュー・感想・評価

源氏物語 千年の謎(2011年製作の映画)
3.3
源氏物語の内容を知っていることが前提な時点で無理があるし、かと言って古典文学や歴史に詳しい人からしたら物足りないだろう。一体誰得?
ただでさえ登場人物が多くてとにかく長い源氏物語を映画化すること自体に無理があるのに、紫式部だの道長だの安倍晴明だの増やしてどうするんだ。そのあたり全く脚本が練られていない。どうせやるならNHKの大河ドラマで一年がかりでやればいいのに。それか大和和紀の「あさきゆめみし」という素晴らしい漫画があるのだから、それをアニメ化した方がよっぽどいいのに。実際、平安時代より前の実写化って難しすぎる。成功率が低いのだ。
個々の役者に褒めるべきところは多々あった(全員ではないけれど)。たとえ室井滋が全力で雰囲気ぶち壊そうとしてたにせよ。あと音楽がいただけなかった。雅楽と西洋音楽(特にピアノ)の融合がなっちゃいなかった。塩梅というかバランスが悪い、センスが悪い。