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ララミーから来た男のtjZeroのレビュー・感想・評価

ララミーから来た男(1955年製作の映画)
3.9
ジェームズ・スチュワートは現代劇でも西部劇でも軽々こなす達者な役者。

優しくて誠実そうなパーソナリティが持ち味。ただ、卑怯なことはきらいだし、窮地から決して逃げない。

その”善人が筋を通す”を現代劇に当てはめると、『スミス都へ行く』や『素晴らしき哉、人生!』などになり、西部劇なら『ウィンチェスター銃’73』や本作等になる。

前者での名コンビはフランク・キャプラだが、後者だとアンソニー・マン監督と組むことが多い。

マン監督の演出の印象は”硬派”。正攻法でガッチリとまとまった構成。登場人物たちの対立を盛り上げるのが巧く、スチュワートの思わず応援したくなる人柄と相まって、観客を引きこんでいく。

本作なんかホント、ドラマ作りのお手本のような出来。
主人公側には弟の死の謎の探索、敵側には首領の跡目争いをする息子と若頭のライバル争い、首領の過去の女で現在は対立する牧場主、主人公にもひかれる若頭の恋人…といった葛藤やそれをあおり立てるようなキャラクターを効果的に配置。

常に画面に緊張感をはらませ、ポンポンと話を運んで、きれいに終わらせる100分弱。さっぱりと、見事な手綱さばき=いい演出でした。