エリオット

ワンダラーズのエリオットのレビュー・感想・評価

ワンダラーズ(1979年製作の映画)
4.4
最新発掘良品。

フィリップ・カウフマンが「SF/ボディースナッチャー」(78)の次、「ライトスタッフ」(83)、「存在の耐えられない軽さ」(88)の前に撮った絶好調期の1本。

Amazonから引用すると「1963年、ニューヨークのブロンクスを舞台に、人種ごとにグループを構成する少年達。その中のイタリア系不良グループ“ワンダラーズ"を軸に、彼らの恋愛や抗争を、数々のオールディーズの名曲と、60年代ファッションと共に鮮やかに描き出す」青春映画。

63年という年はケネディ暗殺事件が起こるなど、それまでの明るく無邪気なアメリカから混乱の時代に移り変わる分岐点となった年で、ぶつかる振りして女の子のオッパイを触るような小・中学生ノリのバカ少年たちがいろんなものを抱えたり捨てたりして少しずつ大人になっていく過程と、時代の移り変わりとのシンクロ具合が絶妙。
ラスト近く、フォークソングの集会みたいなところで「時代は変わる」を唄っているノーベル賞ボブ・ディランを窓の外から主人公の1人が覗く場面などはその最たる場面。

「アメリカン・グラフィティー」の方が泣くけど個人的にはこちらの方が好きかも。
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