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ロング・グッドバイのろのレビュー・感想・評価

ロング・グッドバイ(1973年製作の映画)
5.0


「この世はいつもロング・グッドバイさ」


時刻は夜中の3時。
愛猫に起こされたマーロウはキャットフードを買いに出かける。
いつものカレー印はあいにく売り切れ。
別のキャットフードを詰め替えるが、猫の目は騙せない。

物語の行方を予感させる冒頭シーンに、もう痺れる。
漂うタバコの煙のように、つかもうとしてもすり抜けていく。
そんな気怠い、クールな映画です。


友人テリーの逃亡と自殺をきっかけに、捜査をはじめた私立探偵フィリップマーロウ。
ときに警察に拘留され、夜の波にさらわれ、はたまたギャングのボスに呼び出される。
二転三転する事件の真相は・・・。


警察も医者も隣人も、みんななんだか胡散臭い。
みんな怪しくて、みんな空虚。
小説家と奥さんが口論するシーンさえ、なんだか魂がない感じなんです。
酒に走る夫と演じる妻。
言えない本音と見えない秘密。
だからこそ全面ガラス窓に映る、波打ち際のマーロウさんがめちゃくちゃ映えるんですね。

思わず「おーう」と絶句する暴力シーンから、ジェームズスチュアートやウォルターブレナンのモノマネで笑わせてくれる住宅街のガードマンまで、唯一無二の魅力が光ります。


真相を突き止めたマーロウ。
ざーっと広がる並木道を行く一台の車。
その二つがすれ違う瞬間の、あまりのかっこよさに鳥肌が立ちました。









( ..)φ

5年間使い込んだ携帯電話をようやく機種変更しました!
実は機種変更するのはこれがはじめて。
携帯会社の方とのやりとりに疲弊し、iTunesに大苦戦・・・めちゃくちゃいいトレーニング(暴露療法)となりました(^_^;)

新しい電話を手に帰宅途中。
緊張が解け始めたころ、武者震いのように震えが止まらなくなって、「犬ヶ島」のアタリくんみたいに歯がカチカチ鳴る(笑)自分が思っている以上にがんばってしまったかもしれないけれど、少しずつ脳の体力が戻ってきているんだなぁと実感した出来事でした。
ろ