黒柴

グアンタナモ、僕達が見た真実の黒柴のレビュー・感想・評価

3.5
グアンタナモ刑務所に収監され、地獄を見てきた3人の無実の人のインタビューを交え、当時の映像を取り入れたドキュメンタリータッチの映画だった。911テロは、昔はアメリカの飼い犬だったビンラディンが主謀者とされアフガニスタンの罪なき一般市民も多く犠牲になった。

第二次大戦後、ありとあらゆる中東紛争に首を突っ込んできたアメリカに対し、虐げられ抑圧され散々振り回された過去を持つイスラムの人々の鬱積がテロと言う形でしか反撃できない哀しい現実。決してテロを擁護はしたくないが、当時のアメリカ大統領ブッシュが「今こそ立ち上がって悪と戦おう」と崩壊したWTCで消防士と肩を組み団結を求めている姿は滑稽にしか映らなかった(。-_-。)
興味本位でパキスタンからアフガニスタンに渡りタリバンと間違えられ拘束された3人のイギリス国籍の男性。グアンタナモ刑務所での非道な取り調べ、誘導尋問にも耐え解放されたが、当時のブッシュ大統領のインタビューは「グアンタナモの囚人は殺し屋だ!我々とは価値観が違う」と平然とインタビューに答えている。そんな大統領の敵視する姿勢がイスラム教徒に対して偏見が生まれるのを彼は理解していないようだ。
最後に拘束され解放された3人のパキスタン人の言葉・・・この経験はかえって良い経験になった。これからは前向きに生きる。過去は振り返らず前進する・・・超ポジティブな真っ直ぐな青年だった。こんな地獄の様な収容所を作っても帰って反感を買うだけです。
黒柴

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