福福吉吉

ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間の福福吉吉のレビュー・感想・評価

3.0
ある小さな町でテレサ・バンクスという少女の遺体が発見される。FBIのデズモンド捜査官が調べた結果、テレサがしていたと思われる緑の指輪を発見する。しかし、デズモンド捜査官はその後、失踪してしまった。
1年後、学校の人気者であるローラは高校生活を楽しみながら、裏ではドラッグや売春など荒れた生活を送っていた。ある日、ローラは隠していた日記帳のページが破られていて、酷く動揺し、情緒不安定になっていく...

本作はドラマ版の前日譚にあたり、ドラマ版を観ていないとなかなか理解しづらい気がします。ツイン・ピークス特有の、現実と虚構、記憶と想像などの描写が混在しているので理解しにくいと思います。
私はツイン・ピークスが流行っていたときに一度、観ましたが、それでも分からないことが多々ありました。流石に大昔の記憶なんでほとんど無いに等しかったです。

本作映画の主人公であるローラは常時、情緒不安定で、極端に気分が高揚しているか、苦しくて泣いているかの2択で、観ている私が感情をどこにもっていけば良いのか分からなかった。そして、恋愛でない性的接触で裸を見せることが多かった。私は男ですが、性的ないやらしさでなく、ローラの荒れた心情が伝わってきて不快だった。

そして、本作のキー・パーソンであるローラの父のリーランドですが、ローラへの支配欲が強く、その行動の一つ一つが非常に気持ち悪かった。

ストーリー展開が暗い感じでずっと進むので、観ていて正直、しんどかった。それでも最後まで観ることができたので、なにかしら興味を惹かれるものがあったのだと思います。

あくまでローラの心情や行動がメインであるため、個性的過ぎるツイン・ピークスの町の面々はほとんど出てこなかったのは少し寂しかった。

私としては普通に面白かったですが、消化不良の部分が多くあり、やっぱりドラマ版あっての本作だと思います。まずはドラマ版を見て欲しいです。
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