mrかっちゃん

大統領の陰謀のmrかっちゃんのレビュー・感想・評価

大統領の陰謀(1976年製作の映画)
4.2
ニクソン大統領を辞任に追い込んだスキャンダル「ウォーターゲート事件」の全貌を暴いたワシントンポスト紙の若手記者2人の話。
僕が前回みた作品「ザシークレットマン」のマークフェルト氏がワシントンポスト紙の記者と密会し事件のことを暴露するシーンがあり合わせて見るとよりこの事件のことがよくわかると思います。

この「大統領の陰謀」はディープスロートから指示が出され地味に取材をしていく様子がスリリングかつテンポよく描かれている。
劇中の大半は無駄足を踏みながらも取材をし電話をかけ情報を掴みタイプライターで記事を書いているシーンで出来ているのですが、単調に感じずメリハリの効いたセリフと緊迫感のあるカメラワークで地味な
ストーリーを盛り上げています。

途中6分間に及ぶ長回しの電話シーンがあるのですが、そこはこの作品を代表する名シーンになっています。
同時に2人の人物と電話をしある情報を聞き出しその人物からバレてはいけないというシーンなのですが、最後にしてしまう
あるミスもありとてもヒヤッとします。
そのミスとは役者がリアルに間違えてしまったセリフなのですが、とてもいいアクセントになっていて、まさしく偶然の産物というのでしょう。

この作品は現アメリカ大統領トランプ氏の
フェイクニュース発言や横暴な移民受け入れ拒否や原油輸入禁止政策といった職権濫用とも呼べるいくつもの行動を、マスメディアの報道機関は黙って指をくわえて見ているのかいと発破をかけているようにも思えてくる。